ヒ
『ヒュームの文明社会 勤労・知識・自由』
ひゅーむ:どうとくとせいじ
坂本達哉·現代
スコットランド啓蒙史家が描くヒューム入門
哲学入門
この著作について
スコットランド啓蒙思想研究の第一人者・坂本達哉(さかもとたつや、慶應義塾大学)による、デイヴィッド・ヒュームの生涯と思想を政治・経済・道徳の三面から描いた評伝。創文社。
【内容】
本書はまず、エディンバラ近郊のジェントリに生まれたヒュームが、青年期にフランス・ラフレッシュで書き上げた『人間本性論』の挫折と再起の経緯を追う。続いて、『道徳政治論集』『宗教の自然史』『対話集』を通じて、懐疑主義の方法論、共感(sympathy)に基づく道徳感覚論、所有・正義・契約をめぐる政治哲学、貨幣と貿易の自由をめぐる経済論が、アダム・スミスとの友情とともに描かれる。ルソーとの亡命騒動、外交官・図書館司書としての実務、サロン文化での華やかな交遊にも紙幅が割かれる。歴史家としての大著『イングランド史』の同時代的な受容にも目配りがある。
【影響と意義】
日本語で読めるヒューム入門として、泉谷周三郎・中才敏郎らの研究を踏まえつつ、一般読者に向けて書かれた標準的評伝。
【なぜ今読むか】
懐疑主義と寛容な道徳感覚を両立させたヒュームの姿勢は、対立が激しい現代でも参照に値する。
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