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道徳政治論集

どうとくせいじろんしゅう

デイヴィッド・ヒューム·近代

ヒュームが広範な主題を啓蒙的散文で論じた生涯のベストセラー

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哲学政治

この著作について

デイヴィッド・ヒューム(David Hume)が1741年から生涯にわたり増補改訂を続けた論集(原題『Essays, Moral, Political, and Literary』)。若き日のヒューム人間本性論の不遇な受容に失望した後、英国の教養読者に直接届ける媒体として選んだエッセイ形式の著作で、生前のヒュームにもっとも広い名声をもたらした作品群である。

【内容】

本書は四部構成で、社交・政治・経済・趣味・芸術・歴史・宗教の多岐にわたるテーマを扱う。政治論では党派・自由と権威・貿易の利益・国民性・完全な国家の理念が論じられ、アメリカ合衆国建国期のハミルトン、マディソン、ジェファソンに強い影響を与えた「完全な国家について」のエッセイも含まれる。経済論では、貨幣数量説の原型、商業・利子・税制・国富の精密な分析が展開され、アダム・スミス国富論への直接の知的背景となった。趣味論では「趣味の基準について」が美学の古典的論文として読まれ続ける。自殺論・霊魂の不滅論などヒューム急進的側面を示す短論もここに収められる。

【影響と意義】

本書はエドマンド・バーク、スミス、カント、マディソンらに継承され、政治理論・経済学・美学の近代的形成に広範な貢献をなした。『人間本性論』よりも先に読まれるべきヒューム入門としての位置づけは二十一世紀でも変わらない。

【なぜ今読むか】

広い主題を晴朗な散文で論じる啓蒙的エッセイの模範として、現代の教養ある文章を書く際の見本としても読み継がれる。

著者

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