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『フランクフルト学派』
ふらんくふるとがくは
細見和之·現代
フランクフルト学派の全体像を平易に概観する入門書
社会思想入門
この著作について
ドイツ思想研究者・細見和之《ほそみかずゆき》が、フランクフルト学派の全体像を日本の読者に向けて手際よく整理した中公新書の入門書。
【内容】
本書はまず、一九二〇年代に設立された社会研究所と、ホルクハイマー、アドルノ、マルクーゼ、フロム、ベンヤミンら初期メンバーの仕事、ヴァイマル末期の危機意識を概観する。続いて、ナチスを逃れてアメリカに亡命した時期に書かれた『啓蒙の弁証法』『権威主義的パーソナリティ』、戦後ドイツへの帰還、アドルノ『否定弁証法』、マルクーゼ『一次元的人間』、六〇年代末の学生運動とアドルノの苦悩、第二世代としてのハーバーマス、第三世代のホネットへの承認論の継承までが辿られる。単なる人物史ではなく、「批判理論」という共通の方法論がどのように変容したかが主題となる。
【影響と意義】
フランクフルト学派全体を一冊で日本語で俯瞰できる数少ない入門書として、学部の講義や読書会で広く活用されている。著者の他の著書と合わせて、戦後日本におけるフランクフルト学派受容を支える仕事の一つとなっている。
【なぜ今読むか】
監視資本主義、情報操作、民主主義の後退、ポピュリズムといった現代の論点は、フランクフルト学派が扱ってきた主題と深く重なる。批判理論の系譜を押さえておくことは、現代の社会批判の語彙を鍛える近道となる。
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