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ミル自伝

みるじでん

ジョン・スチュアート・ミル·近代

19世紀英国知性の精神史を描いた自伝の古典

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哲学文学

この著作について

ジョン・スチュアート・ミルが晩年に書き継ぎ、没後の1873年に公刊された自伝。父ジェイムズ・ミルベンサムが設計した徹底した英才教育の記録であり、一人の思想家が功利主義から「精神の危機」を経て独自の自由主義へと到達するまでの内面の変遷を綴る知性の精神史である。

【内容】

全7章。3歳でギリシア語を、8歳でラテン語と数学を学ばされる強度の早期教育、20歳前後に襲ったうつ状態と「精神の危機」、ワーズワース詩との出会いによる感情の回復、ハリエット・テイラーとの長い交遊と結婚、自由論(ミル)経済学原理などの執筆事情、下院議員としての政治経験などを淡々と語る。思想史の資料としてだけでなく、教育・鬱・読書・伴侶をめぐる一般読者への示唆にも富む。

【影響と意義】

ルソー告白と並ぶ近代自伝文学の古典として読み継がれ、教育哲学・自己陶冶論・フェミニズム史のいずれにとっても一次資料である。ミル自身の思想形成を追体験することで、『自由論(ミル)』功利主義論の背景が立体的に理解できる。

【なぜ今読むか】

早期教育・メンタル不調・読書と恋愛による回復という現代的主題が揃う。古典的自伝のなかでも特に今の読者に近い感触をもつ一冊である。

著者

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