フィロソフィーマップ
現代西洋

ジョン・メイナード・ケインズ

1883年1946年

マクロ経済学の父、有効需要の理論を確立

マクロ経済学有効需要財政政策
ケインズ

概要

大恐慌を理論的に解明し、政府による経済介入の道を開いた経済学の巨人。

【代表的な著書・業績】

■ 『雇用・利子および貨幣の一般理論』

マクロ経済学の基礎を築いた主著

■ 『平和の経済的帰結』

ヴェルサイユ条約の経済的危険性を予言

■ ブレトンウッズ体制の構想に参画

【思想・考え方】

市場は自動的に完全雇用を達成しないと主張し、不況時には政府が財政支出を拡大して有効需要を創出すべきだと説いた。「長期的にはわれわれは皆死んでいる」という言葉に象徴される実践主義的経済観。

【特徴的な点】

経済学者であると同時に投資家・官僚・文化人でもあったルネサンス的人物。ブルームズベリー・グループの一員でもあった。

【現代との接点】

景気対策・財政政策の基本的枠組みとして今なお世界の経済政策に影響を与え続けている。

さらに深く

【思想の全体像】

ジョン・メイナード・ケインズ(1883〜1946)は、イギリスのケンブリッジに生まれた。経済学者アルフレッド・マーシャルの弟子であり、ブルームズベリー・グループの一員でもあった芸術愛好家・知識人である。1929年の大恐慌が古典派経済学の限界を露呈する中、市場は自動的には完全雇用を達成しないという革命的な主張を展開し、マクロ経済学の基礎を築いた。

【主要著作の解説】

『平和の経済的帰結』(1919)では、ヴェルサイユ条約が課す過酷な賠償がドイツと欧州を破壊すると予言した。主著『雇用・利子および貨幣の一般理論』(1936)では、不況の原因は有効需要の不足にあり、政府が財政支出を拡大して需要を創出すべきだと論じた。古典派経済学の「供給はそれ自体の需要を生む(セイの法則)」を根本から否定した。第二次大戦後にはブレトンウッズ体制の構想に参画し、国際通貨基金(IMF)の設立に貢献した。

【批判と継承】

ハイエクやフリードマンらは政府介入の危険性を指摘し、ケインズ政策がインフレを引き起こすと批判した。しかし2008年の金融危機ではケインズ的な財政出動が各国で採用され、「ケインズの復活」が語られた。景気対策の基本的枠組みとして今なお世界の経済政策に影響を与えている。

【さらに学ぶために】

山形浩生訳『雇用、利子、お金の一般理論』が原典として読みやすい。「政府はどこまで経済に介入すべきか」という問いは、現代の財政政策を考える上で不可欠である。

主な思想

対立する哲学者

関連する著作

関連する哲学者と話してみる

マップチャットWikipedia