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続一年有半

ぞくいちねんゆうはん

中江兆民《なかえちょうみん》·近代

無神・無霊魂を説いた中江兆民の最終哲学遺書

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哲学日本

この著作について

中江兆民が喉頭癌の余命1年半を宣告されたなかで書き上げ、1901年死の直前に公刊した哲学遺書。前作一年有半(時事評論集)の続編として、自身の哲学を体系的に記した。

【内容】

兆民は唯物論的立場から、神はなく、霊魂はなく、死後の世界はないと率直に主張する。魂は肉体の機能に過ぎず、死と同時に無に帰する。それでも道徳や倫理は成立する—人間の理性と社会的連帯に根ざすからだ、と説く。当時の日本で圧倒的に受容されていた仏教的霊魂観、天皇を中心とする神道的世界観、キリスト教的来世観のいずれをも退け、徹底した近代的合理主義を貫いた。

【影響と意義】

本書はフランス啓蒙思想(特にホルバック)の系譜に連なる日本唯物論の先駆として、戦前・戦後の思想史に重い位置を占める。幸徳秋水ら社会主義者への影響、戦後の丸山眞男《まるやままさお》ら知識人の兆民評価を通じて、日本近代思想のなかで繰り返し読み返されてきた。

【なぜ今読むか】

死を前にして、自分の信じる思想を一切の妥協なく書き切った遺書として、思想書の枠を超えた人間の記録でもある。

著者

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