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シェリング著作集

しぇりんぐちょさくしゅう

F. W. J. シェリング·近代

燈影舎刊・日本語によるシェリング思想の決定版集成

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哲学存在論文化・宗教

この著作について

ドイツ観念論の哲学者フリードリヒ・シェリング(F. W. J. Schelling、1775〜1854)の主要著作を集成した日本語著作集である。燈影舎《とうえいしゃ》から1989年以降、後に文屋秋栄《ぶんやしゅうえい》から続巻が刊行された。松山壽一《まつやまじゅいち》を中心とする編訳チームにより、初期自然哲学から後期啓示哲学までシェリング思想の全期を体系的にカバーする。

【内容】本著作集は計十数巻からなり、第1a・1b巻が初期自然哲学(自然哲学諸考案世界霊についてなど)、第2巻群が同一哲学・先験的観念論、第3巻群が中期の自由論・神話哲学、第4巻群が後期啓示哲学・諸神話論を扱う構成をとる。各巻に詳細な訳注と解題が付され、シェリング全集(K. F. A. Schelling 編・1856〜61)の頁付けと対応する形でドイツ語原典との参照が容易になっている。フィヒテヘーゲルとの論争関係や、ベーメ・スピノザとの思想的系譜も解題で詳述される。

【影響と意義】戦後日本のシェリング研究は、量・質ともに本著作集の刊行によって一変した。それまで断片的にしか紹介されていなかった後期シェリング(神話哲学・啓示哲学)が日本語で体系的に読めるようになり、西谷啓治・上田閑照《うえだしずてる》らの宗教哲学、大橋良介の場所論、廣松渉のフィヒテ=シェリング論争研究などに直接の刺激を与えた。ドイツ観念論研究会・日本シェリング協会の活動の基盤としても機能している。

【なぜ今読むか】生命と自然の哲学、神話と啓示の哲学が再評価される現代において、シェリング思想を一次資料で読み通す唯一の日本語経路として、本著作集の重要性は増している。

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