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『バーリン ロマン主義講義』
ろまんしゅぎのこんげん
アイザイア・バーリン·現代
バーリンがロマン主義の哲学的意義を分析した講義録
哲学
この著作について
政治思想史家アイザイア・バーリンがワシントンのナショナル・ギャラリーで行ったメロン講演をもとに、死後に編集・刊行されたロマン主義論の集大成。
【内容】
バーリンはロマン主義を、合理的で普遍的な価値を信じた啓蒙主義への深刻な反動として描く。ヴィーコ、ハーマン、ヘルダーから始まり、フィヒテ、シラー、シュレーゲル兄弟、ノヴァーリス、シェリングへと、ドイツ・ロマン主義の思想的系譜が概観される。中心的主張は、ロマン主義が「価値は発見されるのではなく創造される」「あらゆる文化はそれぞれの内的必然性をもつ」「意志と情熱こそが真理の場である」といった、まったく新しい人間観を世界にもたらしたという点である。末尾では、この発想がナショナリズム、実存主義、ファシズムまでの二十世紀の思想潮流にどう流れ込んだかが論じられる。
【影響と意義】
ロマン主義研究のなかでも、思想史的に最も広い射程と鋭い論法で知られる英語圏の代表的著作の一つで、文学研究・政治思想史・哲学史の基本参考書となっている。
【なぜ今読むか】
多様性、真正性、自己実現といった現代の価値観のかなりの部分は、ロマン主義の遺産として受け継がれている。自分が当然視している感性の歴史的由来を確かめるのに、本書ほど適した入り口はない。
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