恋
『恋愛のディスクール・断章』
れんあいのでぃすくーるだんしょう
ロラン・バルト·現代
恋する者の言葉を断章形式で集めたバルト後期の独創的エッセイ
哲学文学
この著作について
ロラン・バルトが1977年に公刊した独創的エッセイ。ゲーテの『若きウェルテルの悩み』、プラトン、ニーチェ、ラカン、仏教、ハシドの物語、そしてバルト自身の体験をモザイク状に組み合わせ、「恋する者のモノローグ」をアルファベット順80断章として並べた、ポスト構造主義期の名著である。
【内容】
「〈私は馬鹿だ〉」「待つこと」「対象a」「抱擁」「離別」「嫉妬」「告白」「沈黙」など、恋愛を構成する個別場面ごとに、恋する主体の内的モノローグを再現する。バルトは物語としての恋愛ではなく、恋する者が無言のうちに自分に語りかける独白の論理と修辞を、記号論的・精神分析的・文学的に分析する。私が「あなた」を思う瞬間の言語の渦を、驚くべき精度で言語化する試み。
【影響と意義】
ベストセラーとなり、世界中で長く読み継がれる愛の現象学の代表作。文学理論・精神分析・ジェンダー論・自己啓発書にまで広範な影響を与え、現代の恋愛論の語彙を決定的に変えた。
【なぜ今読むか】
恋愛がSNS上で絶えず「ディスクール」として上演される現代、その構造を最も精緻に解剖した古典として切実。
著者
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