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寛容書簡

かんようしょかん

ジョン・ロック·近代

国家と教会の分離を説いたロックの宗教寛容論

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政治哲学

この著作について

1689年、ロックがオランダ亡命中にラテン語で書いた書簡体の小論。同年に匿名で英訳・刊行され、近代ヨーロッパにおける政教分離と宗教寛容の古典となった。

【内容】

本書は、国家の目的を市民の生命・自由・財産の保全に限定し、魂の救済は個人の内面と教会の任にあって国家が介入すべき領域ではないと主張する。真の信仰は強制ではなく説得によってのみ成り立つこと、教会は自発的結社であり政治権力を持たないこと、異端者・分離派も治安を乱さぬ限り法の下で等しく扱われるべきこと、ただしローマ教皇への忠誠を理由に外国権力に従属するカトリック、および誓約の基礎を欠く無神論者は例外扱いとされることが、簡潔に論じられる。

【影響と意義】

ジェファーソン・マディソンをへてアメリカ合衆国憲法修正第一条(政教分離条項)に直接の影響を及ぼし、ヴォルテール寛容論ミル自由論(ミル)、現代のロールズ政治的リベラリズムに至る寛容論の系譜の起点となった。

【なぜ今読むか】

宗教対立と多文化主義をめぐる議論が続く現代、国家が「魂」に踏み込まないことの意義を確かめ直す好機である。

著者

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