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語りえぬものを語る

かたりえぬものをかたる

野矢茂樹《のやしげき》·現代

言語の限界と可能性を平明な筆致で考え直す現代日本語の好著

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哲学日本思想

この著作について

東京大学教授で分析哲学・科学哲学を専門とする野矢茂樹《のやしげき》(1954〜)が2011年に講談社から刊行した、言語と世界の関係をめぐる長編哲学エッセイ。

【内容】

ウィトゲンシュタイン論理哲学論考の有名な命題「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」を出発点に、言語による分節と、その手前にある「分節以前の経験」の関係を、章ごとの短い断章を積み重ねながら考察する。色・痛み・他者の心・神・意味・規則・自己といった哲学の伝統的論題を、一章ごとに具体的な例と問いから始めて、ありふれた日本語の文体で考え直す。野矢の方法論は「考えながら書く」スタイルそのものを哲学的実践として提示しており、結論を急がない読書体験になる。

【影響と意義】

本書は野矢の無限論の教室論理学哲学・航海日誌に続く一般読者向け哲学書の到達点として評価され、日本語による哲学エッセイの一つの規範を示した。後続の若手哲学者の文体・方法に少なからぬ影響を与えている。

【なぜ今読むか】

言語化できないものに言語で迫るとは何かという問いを、最も親しみやすい日本語で経験するための一冊である。

この著作で扱う問い

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