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哲学・航海日誌

てつがくこうかいにっし

野矢茂樹《のやしげき》·現代

他者・自己・言語をめぐる哲学的航海を記した野矢茂樹《のやしげき》の思索集

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哲学日本

この著作について

ウィトゲンシュタイン研究を専門とする哲学者・野矢茂樹が2005年に公刊した哲学論集。独我論から他者の心、自己のあり方、言語と規則遵守まで、哲学の根本問題をウィトゲンシュタイン後期哲学の視点から自前の言葉で語り直した、日本語哲学のひときわ読みやすい名著である。

【内容】

航海の比喩で哲学的探究を語る枠組みが中心にあり、「独り」から「他者」へ、「意味」から「規則」へ、「私」から「わたしたち」へと、思索の軌跡が短い章に切り分けられて展開される。クリプキ『ウィトゲンシュタインのパラドックス』の規則懐疑論への応答、独我論の論理的困難、意識の公共性、過去の存在論的身分などが、具体例を通じて穏やかに論じられる。

【影響と意義】

哲学の謎無限論の教室論理学など野矢の他著作とあわせて、日本語で哲学を学ぶ者にとっての重要な自習リソースを形成。大学の哲学概論の副読本としても広く採用されている。

【なぜ今読むか】

哲学的問題に真正面から向き合いつつ、読み手を置き去りにしない配慮の行き届いた文体は、入門から中級へ橋渡しする稀有な好著。

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