帝
『帝国』
ていこく
アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート·現代
グローバル化時代の新たな主権形態を論じたネグリ&ハートの共著
政治社会思想
この著作について
イタリアの政治哲学者アントニオ・ネグリとアメリカの比較文学者マイケル・ハートが2000年に英語で公刊した共著の大著。グローバル化した世界における新たな主権形態を「帝国(Empire)」として理論化した、21世紀初頭の政治思想を代表する著作である。
【内容】
伝統的な国民国家間の帝国主義(インペリアリズム)は終わり、国家・多国籍企業・国際機関が網の目状に結合する中心のない新たな主権形態「帝国」が全地球を覆っていると診断する。マルクスの搾取分析、フーコーの生政治論、ドゥルーズ=ガタリの欲望機械論を統合し、帝国に抵抗する主体として、多様な特異性の集合である「マルチチュード」を対置する。ローマ帝国史、アメリカ合衆国憲法、マキャヴェッリ、スピノザを縦横に引用する壮大な理論構築。
【影響と意義】
9/11以後のアメリカ戦争政策、反グローバリズム運動、オキュパイ運動、21世紀の政治哲学全般に広範に影響。続編『マルチチュード』『コモンウェルス』と合わせて三部作をなす。
【なぜ今読むか】
AIとプラットフォーム企業が主権のあり方を変え続ける現代、その理論的先駆として必読。