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孤独を感じる

人に囲まれていても深い孤独感がある

人間関係孤独実存

この悩みについて

友達がいないわけではない。家族もいる。職場や学校で会話もする。なのに、ふとした瞬間に「誰にもわかってもらえていない」と感じてしまう。そんな孤独は、一人でいる寂しさとは違う、もっと深いところにあるものです。

大勢の中にいるほうがかえって孤独を感じることもある。賑やかな場で笑っている自分が、どこか嘘をついているように思えてしまう。そんな経験はないでしょうか。

【哲学はこの悩みをどう見るか】

キルケゴールは『死に至る病』で、人間の根本的な不安は他者との関係ではなく「自己自身との関係」にあると論じました。孤独の根底には、自分という存在への違和感が潜んでいるのかもしれません。

ハンナ・アーレントは「孤独(loneliness)」と「独居(solitude)」を区別しました。独居は自分自身と対話する豊かな時間であり、孤独は自分自身とさえ向き合えなくなった状態だと指摘しています。

フロムは『愛するということ』で、人間の最も深い欲求は孤立を克服することであり、そのために人は愛を求めると述べました。しかし真の克服は、他者に依存することではなく、自分の中に根を持つことだと説いています。

【ヒント】

孤独を感じることは、あなたが深いつながりを求めている証拠でもあります。まずは日記を書く、散歩しながら考えるなど、自分自身との対話から始めてみることで、孤独の質が変わることがあるかもしれません。

さらに深く

【実践に使えるアプローチ】

■ 「孤立(loneliness)」と「一人でいる(solitude)」を区別する

アーレントは、孤独には二種類あると述べました。誰にもわかってもらえない苦しい「孤立」と、自分自身と対話できる豊かな「独居」です。今あなたが感じているのはどちらに近いですか。もし深い孤立感なら、まず安心して話せる誰か一人を探すことが助けになるかもしれません。一方で、一人でいる時間が実は好きなのに孤独だと感じているなら、その時間を自分との対話に使うことで質が変わることがあります。

■ 書くことで自分とのつながりを作る

キルケゴールは、根本的な孤独の解決は「自己自身との関係」にあると論じました。一日15分、日記を書いてみてください。うまく書く必要はありません。「今日何が嫌だったか」「何が少し嬉しかったか」を書き出すだけでいい。書くことによって自分の声を聞く習慣が育つと、誰かに「わかってもらえない」という感覚が少しずつ薄まることがあります。

【さらに学ぶために】

国分功一郎『暇と退屈の倫理学』は孤独と暇の関係を現代的な視点から論じた読みやすい日本語の著作です。フロム『愛するということ』は孤立を克服するための自立したつながりの在り方を論じています。

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