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『トクヴィル 現代へのまなざし』
ときゔぃる:げんだいへのまなざし
富永茂樹·現代
日本のトクヴィル研究を代表する政治学者による評伝
政治入門
この著作について
トクヴィル翻訳と研究で長く日本のフランス政治思想研究を牽引した松本礼二(まつもとれいじ、早稲田大学)による評伝。岩波新書。
【内容】
本書はまず、ノルマンディーの旧貴族の家に生まれたアレクシ・ド・トクヴィルが、七月革命後のフランスで監獄制度視察の使節として渡米した経緯を押さえる。帰国後に書かれた『アメリカのデモクラシー』(1835・1840)における平等社会の条件と危険、多数者の専制、個人主義と結社への目配りが丁寧に解説され、後年の国会議員・外相としての実務経験、二月革命後の『回想録』、『旧体制と大革命』の歴史分析までが一貫して追われる。盟友ボーモンとの交流、反ユダヤ主義・植民地アルジェリア問題への姿勢、晩年の宗教と近代文明をめぐる書簡も押さえられる。
【影響と意義】
戦後日本でもレイモン・アロン・ジャック・マリタン以降のトクヴィル再評価の流れを汲み、今日のデモクラシー論(サンデル・ピケティ・ハーバーマス)との接続点を示す標準的評伝として長く読まれてきた。
【なぜ今読むか】
ポピュリズム・民主主義の危機が論じられる現代に、トクヴィルの診断は改めて有効な参照軸となる。
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