マ
『マルクスの亡霊たち』
まるくすのぼうれいたち
ジャック・デリダ·現代
冷戦後にマルクス的精神の継承を問うたデリダ晩年の政治哲学
哲学政治
この著作について
ジャック・デリダが1993年に公刊した政治哲学書(原題『Spectres de Marx』)。ベルリンの壁崩壊とソ連解体の直後、「マルクスは死んだ」という喧騒に抗して、マルクス的精神の継承を正面から問うた、デリダ晩年の政治的転回を象徴する作品である。
【内容】
シェイクスピア『ハムレット』冒頭の父王の亡霊、マルクス『共産党宣言』冒頭の「幽霊が徘徊する」という表現を重ねて、マルクスを単なる過去の思想家ではなく、到来すべき正義の呼び声として現在に亡霊的に回帰するものと位置づける。フランシス・フクヤマの「歴史の終焉」論を鋭く批判し、普遍的人権・絶対民主主義・世界法の「メシアニズム的」到来を展望する脱構築的政治哲学。
【影響と意義】
「ハントロジー(幽霊学/憑在論)」という概念装置を通じて、現代の記憶論・ポストコロニアル研究・資本主義批判に深く浸透した。マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』など、2000年代以降の左翼思想の主要参照点。
【なぜ今読むか】
「過去の思想は本当に死んだのか」を問う古典として、ポスト冷戦時代の政治思想の必読書。
著者
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