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羅生門・鼻・芋粥

らしょうもんはないもがゆ

芥川龍之介·現代

芥川初期王朝物の代表短編アンソロジー

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哲学文学日本文学

この著作について

【内容】芥川龍之介の初期王朝物・短編の代表作を収めた角川文庫のアンソロジーである。表題作の羅生門(1915)(1916)『芋粥』(1916)に加え、『運』『袈裟と盛遠』『邪宗門』など、今昔物語集《こんじゃくものがたりしゅう》宇治拾遺物語《うじしゅういものがたり》に題材をとった短編を中心に編まれている。古典の素材を借りつつ、近代人の心理の機微とアイロニー、ブラックユーモアを織り込んだ芥川文学の核心が凝縮されている。

【影響と意義】夏目漱石にも激賞された『鼻』をはじめ、ここに収められた諸篇は近代日本短編小説の到達点として教科書にも載り続けている。古典再話という方法を通じて、人間心理の普遍的な醜さと滑稽を抉り出す芥川の手法は、後の歴史小説や心理小説に大きな影響を与えた。黒澤明の映画『羅生門』を通じて世界文学としての評価も確立している。

【なぜ今読むか】生存と倫理が衝突する『羅生門』の老婆と下人の問答は、現代倫理学が扱う困難な問いをそのまま物語化したものでもある。短いがゆえに繰り返し読み、人間理解を深めるのに適した一冊である。

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