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余録と補遺

よろくとほい

アルトゥル・ショーペンハウアー·近代

ショーペンハウアーの随筆・小論文集

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哲学

この著作について

アルトゥル・ショーペンハウアーが晩年に刊行した二巻本の随筆・小論文集で、長く無視されていた彼を一躍ヨーロッパの寵児にした遅咲きの話題作。

【内容】

本書は実に多彩な主題を収める。哲学史論、大学哲学への痛烈な批判、論理学弁証法に関する覚書、人生の知恵、性格論、読書論、著述論、法と国家、宗教対話、女性論、自殺論、幽霊現象の考察、音楽論など、哲学書の狭い枠を超えて人生と社会のあらゆる局面が扱われる。第一巻『余録(パレルガ)』は比較的まとまった論文、第二巻『補遺(パラリポメナ)』は短い断章や警句からなる。主著意志と表象としての世界の厭世《えんせい》的な世界観を前提にしつつ、それを日常の話題へ落とし込んで展開する点に特徴がある。

【影響と意義】

主著が長く無視されていたショーペンハウアーを一躍時代の顔に押し上げ、晩年の名声と主著の再評価に繋がった書物である。トルストイニーチェ、ワーグナー、トーマス・マン、ウィトゲンシュタインらを魅了し、近代文学と思想の地下水脈を形作った。

【なぜ今読むか】

人生の苦さを直視する筆致と、皮肉に満ちた警句の痛快さが、過剰に明るい自己啓発の言説に疲れた読者に静かに効いてくる。主著に挫折した人も、この随筆集からであればショーペンハウアーに親しみを持って入っていける。

著者

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