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英雄伝

えいゆうでん

プルタルコス·古代

ギリシア・ローマの偉人を対比的に描いた古代伝記文学の最高峰

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歴史伝記

この著作について

ローマ帝政期ギリシアの歴史家・哲学者プルタルコス(プルターク、約46〜120)が著した『対比列伝(Bíoi parálleloi)』。古代伝記文学の最高峰として、ルネサンス以降のヨーロッパ文化に絶大な影響を与えた著作である。

【内容】

ギリシアとローマの偉人を対にして、その生涯と人格を比較対照する形式で50人余りを描く(一部は失われている)。テセウスとロムルス、ペリクレスとファビウス・マクシムス、アレクサンドロスとカエサル、デモステネスとキケロなど、22対の比較が現存する。プルタルコスは事実の年代記的記述よりも、行為に現れる「魂の特徴(ethos)」の描写を重視し、些細なエピソードや言葉から人物の徳と悪徳を彫り出す。プラトン主義者として、徳の探究を歴史記述の核に据えるのが本書の哲学的姿勢である。

【影響と意義】

中世以降のヨーロッパで最も読まれた古代古典の一つ。シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』『コリオレーナス』『アントニーとクレオパトラ』はプルタルコスのトマス・ノース英訳に直接基づく。モンテーニュエセールソー、エマソン、ニーチェにも深い影響を与えた。日本でも『プルターク英雄伝』として河野与一らの訳業を経て広く読まれている。

【なぜ今読むか】

人格・リーダーシップ・歴史を学ぶ古典の宝庫。徳と悪徳が歴史の中でどう現れるかを生身の人物像から学べる。

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