論
『論理学研究』
ろんりがくけんきゅう
エトムント・フッサール·近代
心理主義批判と現象学的方法の誕生を告げたフッサール出世作
哲学
この著作について
エトムント・フッサールが1900〜01年に二巻で公刊した哲学書。第一巻『純粋論理学のためのプロレゴメナ』と第二巻『現象学と認識論のための研究』から成り、20世紀現象学の出発点にして分析哲学との分水嶺となった記念碑的著作である。
【内容】
第一巻ではフレーゲと並行して当時広く流布していた心理主義(論理法則は心理の一般化だとする立場)を徹底的に批判し、論理を心理的事実に還元不可能な独立領域として確立する。第二巻では「意味」「表象」「カテゴリー的直観」「部分と全体」「意識と志向性」をめぐる六つの研究を展開し、志向性の構造分析によって現象学の方法を具体化する。後の『イデーン』で主題化される現象学的還元はまだないが、その種子はすでに蒔かれている。
【影響と意義】
ハイデガー、メルロ=ポンティ、サルトル、リクール、レヴィナスら20世紀大陸哲学のすべてが本書から出発している。分析哲学のフレーゲとフッサールを架橋する近年の動向でも繰り返し参照される。
【なぜ今読むか】
心と論理の関係を根源から問う古典として、AI・認知科学の時代にこそ重要性を増している。
著者
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