言
『言語起源論』
げんごきげんろん
ルソー·近代
言語の起源を情念に求めたルソーの言語論
哲学言語
この著作について
ジャン=ジャック・ルソーが1750年代に執筆し、死後の1781年に公刊された比較的短い論考。原題『旋律と音楽的模倣に関する論を含む言語起源論』。
【内容】
ルソーは言語の起源を、必要や利便ではなく情念のなかに見いだす。最初の言葉は叫びや歌に近いもので、欲望や恐怖、愛情を伝える音声から生まれた。文法や論理は後から付け加わった、と論じられる。北方の寒冷な言語は労働と生存から生まれ理性的・散文的になり、南方の言語は情熱と歌から生まれ韻律豊かなものとなったという気候論的考察も展開される。本書は『社会契約論』『エミール』と並行して書かれ、ルソーの自然観・教育観・政治観と通底する。
【影響と意義】
ヘルダーの言語起源論を経てロマン主義言語学に流れ込み、後にデリダが『グラマトロジーについて』第二部で本書を徹底的に脱構築的読解の対象とした。
【なぜ今読むか】
言語と感情、社会、芸術の関係を根本から問う問題提起の書として、いまも読み返す価値がある。
著者
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