持
『持続と同時性』
じぞくとどうじせい
アンリ・ベルクソン·現代
アインシュタイン相対性理論への哲学的応答としてのベルクソン時間論
哲学科学
この著作について
アンリ・ベルクソン(1859〜1941)が1922年に刊行した『Durée et simultanéité』の邦訳。1922年4月のソルボンヌでのアインシュタインとの直接対話を契機に書かれた、相対性理論への哲学的応答である。
【内容】
ベルクソンは特殊相対性理論の数学的妥当性を認めた上で、物理学が扱う「時間」と人間が直接生きる「持続(durée)」とを区別する自らの立場を擁護する。物理学的同時性は測定の操作によって規定された概念であり、生きられる持続そのものを置き換えるものではない。双子のパラドクスの解釈、ローレンツ変換の哲学的位置づけ、観測者の参照系と意識の関係などを論じ、物理時間と意識時間の混同を排する立場を明確化する。
【影響と意義】
アインシュタイン陣営からの反論を呼び、二十世紀前半の科学と哲学の境界をめぐる論争の象徴的事件となった。後の現象学的時間論(フッサール、ハイデガー、メルロ=ポンティ)、ドゥルーズ『ベルクソニズム』、現代物理哲学の物理時間/意識時間論争にも影響を残し続けている。
【なぜ今読むか】
物理学の時間論と意識経験の時間論が互いに代替し得ないことを、最も真剣に論じた古典として読む価値がある。
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