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偶然性・アイロニー・連帯

ぐうぜんせいあいろにーれんたい

リチャード・ローティ·現代

アイロニストの公私分離を説いたローティ後期の代表作

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哲学

この著作について

アメリカのプラグマティズム哲学者リチャード・ローティが1989年に公刊した哲学書。分析哲学を離れ文学的プラグマティズムへと転回した彼の中期の代表作で、現代プラグマティズムの記念碑的著作である。

【内容】

近代哲学が求めてきた普遍的真理や超越的基礎づけを放棄し、我々の信念や言語・自己・社会のすべてが偶然的歴史の産物にすぎないと認める立場(アイロニズム)が提示される。しかし同時に、私的領域での自己創造(ニーチェ・プルースト・ナボコフのような文学的自己形成)と、公的領域での他者への共感に基づく連帯(ミルデューイ民主主義)は両立しうると説く。残酷さへの感受性を高めるのは哲学ではなく文学・小説だという主張は大きな議論を呼んだ。

【影響と意義】

現代プラグマティズムの中心的文献となり、ハーバーマス、ローザ、ヌスバウムらとの論争で絶えず参照される。ポストモダン思想と自由主義の接続を試みた稀有な成果。

【なぜ今読むか】

公私の倫理的境界が流動化する現代、その境界の引き方をめぐる古典的応答。SNSで自己表現と公共的議論が混線する時代に、両者を分けて考える発想の出発点となる。

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