西
『西田幾多郎《にしだきたろう》哲学論集Ⅰ 場所・私と汝 他六篇』
にしだきたろうてつがくろんしゅう1 ばしょ わたしとなんじ ほかろくへん
西田幾多郎·近代
上田閑照《うえだしずてる》編による西田中後期論文集。「場所」『私と汝』など8篇を収録。
哲学
この著作について
西田幾多郎の中後期論文を上田閑照が編集した岩波文庫『西田幾多郎哲学論集』全4巻のうちの第Ⅰ巻。1987年11月に刊行された。「場所」『私と汝』を中心とする8篇を収める。
【内容】
初期『善の研究』の純粋経験《じゅんすいけいけん》論から、自覚における直観と反省を経て、独自の場所の論理へと向かう思索の展開を辿れる構成となっている。「働くものから見るものへ」で示された転回を引き継ぎ、「場所」(1926)では意識の場、無の場所という独自の論理空間を切り拓く。「私と汝」(1932)ではブーバーやヘーゲル承認論を独自に消化し、自他の根源的関係を場所の論理で捉え直す。
【影響と意義】
西田哲学の最重要論文を手頃な文庫で読める意義は大きく、京都学派研究の出発点として広く参照されてきた。上田閑照による精緻な編集と解説は、難解とされる西田の論述を読み解くための信頼できる導きとなっている。
【なぜ今読むか】
自己と他者、意識と世界の関係を東洋的伝統と西洋哲学の対話のなかで考え直したい読者に、なお新鮮な刺激を与え続ける。
著者
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