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パートナーとすれ違う

長期的な関係の中での心理的な距離感

恋愛結婚コミュニケーション

この悩みについて

結婚して何年も経つと、いつの間にか会話が事務連絡だけになっていた。相手が何を考えているかわからない、一緒にいるのにどこか寂しい。そんな状態に心当たりはありませんか。

忙しさに追われて、ふと気づけばパートナーと目を合わせて話す時間すらなくなっている。愛情が冷めたのか、関係の形が変わっただけなのか、自分でもわからないのが辛いところです。

【哲学はこの悩みをどう見るか】

フロムは『愛するということ』で、愛は感情ではなく「意志と決断」であると説きました。放っておけば枯れるのは当然で、日々の実践として愛を育て直す必要があると主張します。

レヴィナスは『全体性と無限』で、他者は決して完全に理解できない存在であると論じました。パートナーを「知り尽くした」と思うことが、むしろすれ違いの始まりかもしれません。

ブーバーは『我と汝』で、人格的な「出会い」は一度限りではなく、繰り返し新たに始める必要があると述べています。

【ヒント】

「昔のように戻りたい」ではなく、「今の二人にとって心地よい関係は何か」を一緒に探る姿勢が大切かもしれません。すれ違いに気づいたこと自体が、関係を見つめ直す出発点です。

さらに深く

【実践に使えるアプローチ】

■ 「すれ違い」を関係の終わりではなく更新のサインとして見る

フロムは『愛するということ』で、愛は放っておけば枯れるものであり、日々の意志と実践によって育て続けるものだと述べました。すれ違いに気づいたこと自体が、関係を見直す出発点になりえます。「最近どうしてる?」という一言でも構いません。事務連絡以外の会話を意識的に一つ作ってみることから始めてみてください。

■ 「相手を知り尽くした」という思い込みを手放す

レヴィナスは、他者は決して完全に理解できない存在だと論じました。長い付き合いの中で「この人はこういう人だ」と決めつけてしまうと、相手の変化や新しい面が見えなくなります。「最近あなたが気になっていること、悩んでいることは?」と改めて聞いてみてください。答えに驚くことがあるかもしれません。相手を「もう知っている」ではなく「まだ知らないことがある」という目で見ると、関係が少し動き出すことがあります。

【さらに学ぶために】

エーリッヒ・フロム『愛するということ』は長期の関係における愛の実践を能動的に論じた名著です。スー・ジョンソン『ホールド・ミー・タイト』はアタッチメント理論をもとにパートナーとのすれ違いを回復する方法を実践的に解説しています。

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