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誰の正義? どの合理性?

だれのせいぎどのごうりせい

アラスデア・マッキンタイア·現代

複数の正義観・合理性観の伝統的衝突を主題化したマッキンタイアの主著

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哲学政治哲学徳倫理学

この著作について

1988年刊の Whose Justice? Which Rationality? の邦訳。美徳なき時代に続く第二の主著として、複数の道徳的伝統がそれぞれ独自の正義観と合理性概念を抱え込んでいる現実を主題化する。

【内容】

人類の道徳哲学史を、ホメロス的英雄社会・アリストテレス的ポリス・アウグスティヌスキリスト教・スコットランド啓蒙といった複数の伝統に整理し、各伝統が固有の「正義の語彙」と「合理性の規範」をもつことを示す。リベラル近代の中立性は、それ自身が一つの伝統であることに自覚的でないだけで、相対主義に陥らずに伝統内の自己批判を通じてのみ進歩は可能だと論じた。

【影響と意義】

相対主義への陥没を回避しつつ、複数伝統の存在を真剣に引き受けるための方法論として、政治哲学・宗教倫理・ポストコロニアル思想に深く吸収された。1990年の道徳の探究(Three Rival Versions of Moral Enquiry) と並んで、マッキンタイアの伝統論プロジェクトの中核を成す。

【なぜ今読むか】

「自分の正義」と「相手の正義」が衝突するグローバル化と SNS 時代に、議論の地盤そのものを問い直すための語彙を提供する一冊。

著者

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