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トマス・アクィナス

稲垣良典·現代

稲垣良典によるトマス・アクィナス哲学の平易な入門書

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哲学

この著作について

日本を代表する中世哲学研究者・稲垣良典《いながきりょうすけ》が、ドミニコ会士でもある立場から、トマス・アクィナスの思想と生涯を平易に紹介した入門書。

【内容】

本書はまず、イタリア・アクィノ城で生まれたトマスの生い立ち、ナポリ大学での学び、家族の反対を押し切ってのドミニコ会入会、パリ大学での修士号取得、教師としての活躍をたどる。そのうえで、神学大全を中心とする主著の骨格が紹介される。神の存在証明の「五つの道」、存在と本質の区別、知性的魂論、認識論、徳論、愛の倫理、自然法と人定法、神学と哲学の関係といった主要論点が、アリストテレスアウグスティヌスという二人の知的先人との対話のなかで丁寧に解きほぐされる。中世における「理性と信仰の調和」の意味が、静かな筆致で浮かび上がる。

【影響と意義】

日本語でトマス・アクィナスを本格的に学ぶ際の最も信頼できる入門書の一つとして、哲学・神学・キリスト教史の教育現場で広く使用されてきた。著者のほかの著作群と合わせ、戦後日本におけるトマス研究と新スコラ哲学の普及に大きく貢献している。

【なぜ今読むか】

「科学と宗教」「理性と信仰」の対立が語られがちな現代に、両者を両立させようとした壮大な中世哲学の骨格に触れることは、世俗化した現代社会を相対化する視点を与えてくれる。

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