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嘘について

うそについて

アウグスティヌス·古代

嘘を八種類に分類しいずれも許容されないと論じたアウグスティヌスの倫理論考

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倫理学宗教

この著作について

アウグスティヌスが395年頃に執筆した倫理学論考『嘘について』。続編『嘘に反対して』(420年頃)と合わせて、キリスト教倫理における嘘の絶対禁止の立場を確立した基礎文献として、中世以来の道徳神学を規定してきた。

【内容】

「人を救うための善意の嘘」さえも禁じるべきかという難問に、徹底した厳格主義で応答する。嘘を八つの類型に分類し(宗教教理の歪曲、他者を害する嘘、他者を害さず益する嘘、嘘をつくこと自体が楽しい嘘など)、それぞれの罪の重さを比較考量しつつも、いずれも真理への愛と両立しえないがゆえに原則として禁止されるべきだと論じる。「殺人を避けるための嘘は許されるか」という極限例にも、自己の魂の純粋性を優先する立場を貫く。

【影響と意義】

トマス・アクィナスの倫理神学、近代カントの「嘘について」と絶対的義務論、そして現代の応用倫理学における嘘の禁止論の源流となった。キリスト教道徳を特徴づける一つの極北。

【なぜ今読むか】

フェイクニュースとディープフェイクが日常化する時代に、「嘘の絶対禁止」という古典的極論を再考する価値は増している。

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