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日本思想大系

にほんしそうたいけい

岩波書店(家永三郎・石母田正・丸山眞男《まるやままさお》ほか 編)·現代

戦後日本思想史研究の金字塔となった岩波書店の校訂叢書

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哲学文化・宗教歴史

この著作について

岩波書店が1970年から1982年にかけて刊行した日本思想史の校訂テキスト叢書である。古代から幕末維新までの主要思想家・典籍を全67巻に網羅し、家永三郎・石母田正・丸山眞男・尾藤正英・相良亨らが編集委員を務めた。戦後人文学の到達点を示す金字塔として、大学・図書館の標準蔵書となってきた。

【内容】本シリーズは仏教・儒学・国学・蘭学・幕末思想・自由民権など各分野を横断的に扱い、原典の校訂・現代仮名遣いの読み下し・詳細な校注・思想史的解説を一体化した編集方針をとる。第4巻最澄《さいちょう》、第8巻古事記、第28巻『中世神道論』、第36巻荻生徂徠《おぎゅうそらい》、第57巻『大塩中斎』など、各巻は当該分野の第一人者が責任編集し、戦後実証主義歴史学・思想史学の方法論的成果を結晶化した。別巻として『日本思想大系総索引』も刊行された。

【影響と意義】戦後日本仏教学・国学研究・近世思想史研究の標準テキストとして機能し、各巻は当該分野の研究水準を二段階引き上げた。本シリーズ全体は丸山眞男・家永三郎・石母田正らが編集顧問を務めた戦後人文学の金字塔であり、続刊された『近世思想家文集』『近代日本思想大系』とともに、日本思想史を世界的研究水準へ押し上げた。海外日本研究(ハーバード燕京研究所など)でも基礎文献として用いられる。

【なぜ今読むか】学術研究の本格化を志す者にとって、思想史の一次資料に直接触れる入口となる。デジタル化の進む現代でも、校注の質と全集としての網羅性において他に代え難い。

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