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龍樹《りゅうじゅ》論集

りゅうじゅろんしゅう

龍樹·古代

中観派の祖・龍樹に帰される諸論書を集成した大乗仏教の根本文献群

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宗教哲学

この著作について

2〜3世紀のインド仏教思想家ナーガールジュナ(龍樹)に帰される複数の論書を集めた論集。中観派の始祖・龍樹は大乗仏教史上、釈尊に次ぐ「八宗の祖」とされる存在であり、「空」の思想を論理的に体系化した諸著作は東アジア仏教全体の哲学的基盤となった。

【内容】

代表作『中論(ムーラ・マディヤマカ・カーリカー)』を中心に、『十二門論』『廻諍論』『空七十論』『宝行王正論』『中論頌』『大智度論(帰属論争あり)』などが収められる。核心にあるのは「縁起《えんぎ》即空・空即仮名・中道」の論理で、一切の存在は独立した自性を持たず、関係のなかでのみ仮に成立することを徹底した四句否定によって論証する。真俗二諦論・破邪顕正の方法・無自性の確立が古典的に展開される。

【影響と意義】

中国では三論宗、日本では空海《くうかい》・道元《どうげん》・親鸞《しんらん》らに深く影響し、「空」の思想は東アジア仏教の基本語彙となった。現代ではナーガールジュナの弁証法と脱構築・量子力学の対応が国際的に議論され、宗教横断的にも再評価されている。

【なぜ今読むか】

関係性の存在論・自我の相対化を最も徹底的に論証した古代の思想として、現代の自己論・関係論にも直結する。

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