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近代道徳哲学

きんだいどうとくてつがく

G・E・M・アンスコム·現代

徳倫理学復興の起点となったアンスコムの論文

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哲学

この著作について

1958年、哲学誌『Philosophy』に発表されたエリザベス・アンスコム(G. E. M. Anscombe)の論文で、のちの徳倫理学(virtue ethics)復興の出発点となった記念碑的小論。原題は「Modern Moral Philosophy」。

【内容】

本書はまず、「道徳的義務(moral ought)」という概念が、中世キリスト教の神の命令の名残として近代哲学に残ってしまったが、その基盤が失われた現代ではもはや意味をなさないと診断する。続いて、近代功利主義カント倫理学・直観主義のいずれも、行為そのものの善悪を判定する基盤を欠いており、しばしば結果論的計算や形式的規則に回収されてしまうと批判する。その上で、倫理学は道徳哲学に先立って心理学、とりわけ「徳」「意図」「欲求」「実践的推論」の哲学を構築し直すべきだと提案する。

【影響と意義】

フィリッパ・フット、アラスデア・マッキンタイア、バーナード・ウィリアムズらに引き継がれ、現代徳倫理学の復興・応用倫理学・アリストテレス主義回帰の道筋を開いた。

【なぜ今読むか】

「規則」でも「結果」でもない倫理の可能性を考えたいとき、半世紀前の鋭利な短篇に戻る価値は大きい。

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