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明治哲学史研究

めいじてつがくしけんきゅう

船山信一·現代

明治期日本哲学を体系化した古典的研究

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哲学

この著作について

西周《にしあまね》、西村茂樹、井上哲次郎らから西田幾多郎《にしだきたろう》へと至る明治期日本哲学の思想史的展開を、体系的に跡づけた古典的な研究書である。ミネルヴァ書房から1959年に初版が刊行され、1965年には増補版が出された。船山信一著作集第6巻にも収録されている。

【内容】

船山は唯物論研究の立場から、明治日本の哲学受容を「啓蒙期」「ドイツ観念論受容期」「日本独自の体系形成期」の三段階に区分し、各時代の代表的思想家の所説を批判的に検討していく。実証主義から進化論、新カント学派、新ヘーゲル主義、京都学派の純粋経験《じゅんすいけいけん》論まで、相互に絡み合う思想潮流が一望される。たんなる紹介に留まらず、なぜ日本哲学はこの順序で展開せざるを得なかったのかという内在的論理を追跡している点に特色がある。

【影響と意義】

本書以降、明治哲学史研究はおおむね船山の枠組みを共通の前提としつつ、それを批判・修正していく形で進展してきた。標準文献としての地位は揺らいでいない。

【なぜ今読むか】

外来思想を自国の言葉で受け止める作業がどこまで可能かという問いは、グローバル化のなかで再び重みを増している。明治知識人の試行錯誤は、現代の翻訳的状況に多くの示唆を与える。

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