マ
『マクベス』
ウィリアム・シェイクスピア·近代
野心と罪責に蝕まれていく将軍を描いたシェイクスピア四大悲劇の一つ
文学
この著作について
ウィリアム・シェイクスピアが1606年頃に執筆した五幕の悲劇。『ハムレット』『リア王』『オセロー』と並ぶ四大悲劇の一つで、シェイクスピア作品中でも最も短く凝縮された最高峰の劇である。
【内容】
スコットランドの勇将マクベスは荒野で三人の魔女から王になると予言される。妻マクベス夫人の扇動を受け、訪問してきたダンカン王を寝室で暗殺し王位を奪取するが、正当性を持たない権力は疑心暗鬼と連続殺人を呼び、夫人は罪の幻覚に発狂し自死、マクベス自身も謀叛軍との戦いで斬首される。「美しきは醜く、醜きは美しき」という魔女の呪文が作品全体を貫き、野心・罪悪感・時間・運命が濃密な詩的言語で展開される。
【影響と意義】
西洋演劇における野心と罪悪感の心理描写の規範となり、ヴェルディのオペラ化(1847)、黒澤明「蜘蛛巣城」(1957)など世界的翻案を生んだ。政治哲学・心理学・演劇学の古典として、近代主体の最も暗い肖像の一つを示す。
【なぜ今読むか】
権力の獲得と保持の心理的代償を描き切った作品として、政治腐敗を考える際の不朽の参照点。
著者
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