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レヴィナスと愛の現象学

れゔぃなすとあいのげんしょうがく

内田樹《うちだたつる》·現代

レヴィナス思想を独自の視点で読み解いた入門書

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哲学入門

この著作について

フランス現代思想の研究と翻訳で知られる内田樹《うちだたつる》が、レヴィナス思想、とりわけ他者・愛・エロスをめぐる議論を、長年の愛読者としての実感に即して解き明かした入門書。

【内容】

本書は、レヴィナスの全体性と無限存在するとは別の仕方で、あるいは存在の彼方へに展開される他者の「顔」、無限の責任、代替不可能性、語りかける行為としての倫理、エロスと他者の近さと遠さ、父性と子の関係(フェコンディテ、多産性)といった主要概念を、日常的な人間関係や文学作品、映画のエピソードに重ねて解説する。術語そのものの解釈よりも、その背後にある経験的直観を共有しようとする語り口が特徴である。主婦・母親・弟子・同僚との具体的な関係の場面が、レヴィナス理解の入り口として用いられる。

【影響と意義】

レヴィナスはハイデガー批判者として、またハンナ・アーレントデリダジュディス・バトラーに影響を与えた倫理思想家として知られるが、本書はその思想を日本の読者に開いた代表的な入り口の一つである。著者のレヴィナス研究書『他者と死者』『ためらいの倫理学』などの出発点にも位置づけられる。

【なぜ今読むか】

「他者とどう関わるか」という現代最大の倫理的問いに、日常の肌感覚から考える足場を与えてくれる。対人関係に疲れた日や、誰かとの関係を考え直したいときに、倫理的想像力を静かに深めてくれる一冊である。

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