中
『中世哲学への招待』
ちゅうせいてつがくへのしょうたい
八木雄二·現代
ドゥンス・スコトゥスの哲学を軸に、ヨーロッパ的思考の要をさぐる中世哲学入門
哲学入門
この著作について
八木雄二が2000年12月に平凡社から出した中世哲学の入門書で、平凡社新書の一冊(243頁)である。「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために、という副題をもち、「精妙博士」ドゥンス・スコトゥスの哲学を軸にして、ヨーロッパ的思考を理解するための要をさぐる。
【内容】
内容紹介が示すのは、ヨーロッパ中世の哲学は一般的なイメージとは異なり、骨董品でも神秘主義めいたものでもないという見方である。中世の哲学は、古代の哲学とキリスト教の思想を引き継ぎながら、科学的思考やさまざまな概念をつくりだし、近代を準備したいとなみだった、と紹介されている。目次は六つの部分からなり、「生涯の風景」に始まって、「神の存在」「個別性について」「記憶と理解と愛(三位一体論)」「自由と意志」「時間と宇宙」と進む。
【影響と意義】
平凡社新書の一冊として、中世哲学を近代を準備したいとなみとして紹介する入門書である。目次の並びを見ると、スコトゥスの哲学を軸に、神の存在、個別性、三位一体論、自由と意志、時間と宇宙といった主題を、六つの部分に分けて順に取り上げる構成である。
【なぜ今読むか】
中世の哲学を骨董品や神秘主義めいたものとみなす一般的なイメージを見直す手がかりになる。内容紹介が「アクチュアルな中世哲学入門」と呼ぶ本書は、神の存在、個別性、自由と意志、時間といった主題を通して、ヨーロッパ的思考を理解するための要に触れる入口となる。