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『中国思想文化事典』
ちゅうごくしそうぶんかじてん
溝口雄三・丸山松幸・池田知久 編·現代
諸子百家を網羅的に解説する中国思想の総合事典
哲学事典
この著作について
中国思想研究を牽引した溝口雄三《みぞぐちゆうぞう》・丸山松幸《まるやままつゆき》・池田知久《いけだともひさ》らが編集した、中国思想文化を総合的にカバーする大型事典。
【内容】
本事典は、思想家・学派・経典・範疇・社会制度・文化現象を広く項目として立てる。儒家(孔子、孟子、荀子、朱熹、王陽明)、道家(老子、荘子)、墨家、法家(韓非子、商鞅)、名家、陰陽家といった諸子百家に始まり、漢代の経学、仏教中国化、宋明理学、清代考証学、近代の中体西用論、現代の社会主義思想までが取り上げられる。あわせて「理」「気」「仁」「道」「性」「命」といった鍵概念、科挙・宗族・冠婚葬祭などの社会制度、書画・茶・風水・儀礼などの文化事象が、それぞれの歴史的展開とともに解説される。
【影響と意義】
東アジア思想文化を日本語で研究するうえで、もっとも信頼される基礎事典の一つとなっている。中国哲学・比較思想・東アジア研究の教科書や論文で繰り返し参照されており、日本・韓国・ベトナムを含む漢字文化圏の思想を比較する際の共通語彙を提供している。
【なぜ今読むか】
米中関係や東アジア地政学が話題となる今、隣国の思想文化の厚みを正確に押さえる機会は貴重である。気になる概念や人物を一項目ずつ読み解くだけでも、報道の背後にある長い歴史が立ち上がって見えてくる。