ア
『アンチ・オイディプス』
ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ·現代
欲望機械の概念で精神分析と資本主義を同時批判した68年後の金字塔
哲学社会思想
この著作について
ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリが1972年に公刊した「資本主義と分裂症」第一巻。精神分析批判と資本主義批判を接続した68年5月後の思想の金字塔。
【内容】
欲望を「欠如」として捉え家族三角形に還元するフロイト=ラカン的精神分析を徹底批判し、欲望を能動的・生産的な「欲望機械」として再定義する。エディプス・コンプレックスは近代核家族と資本主義が無意識に強制する檻であり、人間は本来もっと多方向に接続し流れ続ける分裂症的存在だとする。分裂分析という新たな方法を提案し、資本主義を「脱コード化と再領土化」の運動として分析した。
【影響と意義】
精神分析・マルクス主義・構造主義を同時に乗り越えようとする試みとして、1970年代以降の現代思想を大きく方向づけた。ネグリとハートの『帝国』、ポストフェミニズム、加速主義など広範な思想潮流の源流となっている。続編『千のプラトー』(1980)とともに資本主義と分裂症二部作をなす。
【なぜ今読むか】
SNSとアルゴリズムが欲望を捕獲する現代において、「欲望の政治経済学」という本書の問いは一層切実になっている。
著者
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