ア
『アドルノ』
仲正昌樹·現代
仲正昌樹によるアドルノ入門書
哲学批判理論
この著作について
【内容】金沢大学教授・仲正昌樹によるアドルノ入門書である。作品社から2011年に刊行された。フランクフルト学派の中心人物であるアドルノの生涯、ホルクハイマーとの共同研究、亡命と帰還、戦後ドイツでの社会調査と教育批判を含む活動を辿りつつ、社会理論、芸術論までを通して見渡し、彼の思考の核にある否定弁証法の構造を平易に解説している。
【影響と意義】アドルノの著作は文体が難解で、初学者が独力で全体像をつかむのが困難である。本書は『啓蒙の弁証法』『否定弁証法』『美の理論』といった主要著作を時系列に沿って配置し、批判理論がどのような問題意識から生まれ、どこへ向かったかを見通せる構成となっている。日本語で読める総合的な入門として位置づけられる。
【なぜ今読むか】SNSや消費社会の同調圧力が強まるなか、アドルノの文化産業批判や同一性思考批判はかえって現代的な響きを増している。本書を入口にして原典に進めば、現代社会の息苦しさを批判的に言語化するための語彙が手に入る。
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