フ
『フッサール現象学の直観理論』
ふっさーるげんしょうがくのちょっかんりろん
エマニュエル・レヴィナス·現代
フッサール現象学をフランスに紹介したレヴィナスの博士論文。
哲学
この著作について
レヴィナスが1930年にストラスブール大学に提出した第三課程博士論文で、フッサール現象学をフランスに本格的に紹介した先駆的研究である。邦訳は法政大学出版局の叢書・ウニベルシタスから1991年に初版が出ている。
【内容】フッサール現象学の中心概念である志向性と直観の理論を、初期から『デカルト的省察』に至る著作を踏まえて体系的に解明する。レヴィナスはフッサールにおける本質直観や範疇的直観の意義を丁寧に追跡しつつ、現象学が単なる認識論ではなく具体的生の哲学であることを強調する。当時すでにハイデガー存在論への関心も滲んでおり、二つの巨人の間で揺れる若きレヴィナスの思索が垣間見える。
【影響と意義】サルトルがこの論文を通じてフッサールを発見したと自伝で語っているように、フランスにおける現象学受容の出発点となった著作である。レヴィナス自身の哲学にとっても、後の他者論・倫理学を考える基礎となる出発点として重要である。
【なぜ今読むか】20世紀フランス哲学の地下水脈をたどるための必読書であり、現象学を体系的に学びたい読者にとって信頼できる入口となる。
著者
関連する哲学者と話してみる
