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パスカルにおける人間の研究

ぱすかるにおけるにんげんのけんきゅう

三木清《みききよし》·現代

三木清の処女作にして日本パスカル研究の出発点

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哲学

この著作について

三木清が京都大学院からドイツ・マールブルク大学への留学を経て、1926年に「思想」誌に連載し、同年岩波書店から公刊した処女作。ハイデガー的実存哲学の視点からパスカルパンセを読み直した画期的研究で、戦前昭和期日本哲学の到達点の一つである。

【内容】

全7章。パスカルが描く人間を「惨めさ」と「偉大さ」の二重性のうちに置きながら、気晴らし(divertissement)、賭け、心情(cœur)、秩序(ordre)といった鍵概念を順に取り上げる。とくにパスカルにおける「深さ」の概念と、人間の有限性・歴史性を正面から受け止める姿勢を、ハイデガー存在と時間以前の実存哲学として再構成する。三木独自の「基礎経験」「ロゴスとパトス」といった用語も本書で萌芽する。

【影響と意義】

日本におけるパスカル研究の本格的出発点として標準的地位を保ち、田中美知太郎、山田晶、前田陽一らの後続世代に受け継がれた。京都学派第二世代における実存哲学受容の原型を示す一冊でもある。

【なぜ今読むか】

「惨めさのうちに偉大さを見る」という人間観は、現代のメンタルヘルス・実存的空虚の議論にそのまま接続する。短めの書物で、日本語で実存哲学を体感できる。

著者

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