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命題集

めいだいしゅう

ペトルス・ロンバルドゥス·中世

中世スコラ学の標準神学教科書

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神学スコラ学

この著作について

12世紀パリの神学者ペトルス・ロンバルドゥスが教父たちの言説を主題別に編纂した神学綱要で、1150年代に成立した。原題は『四巻の命題集』(Libri Quattuor Sententiarum)である。

【内容】全四巻からなり、第一巻では三位一体と神の本性、第二巻では創造・天使論・原罪、第三巻では受肉とキリスト論および徳論、第四巻では七つの秘跡と終末論が扱われる。アウグスティヌスをはじめとする教父たちの引用を、論点ごとに整理・対比する形式で構成され、相互に矛盾する権威の発言を調停するスコラ学的方法の先駆けとなった。

【影響と意義】13世紀以降、パリ大学神学部をはじめ西欧の主要大学で神学修士号を取得するためには本書に註解を著すことが課題とされ、トマス・アクィナス・ボナヴェントゥラ・ドゥンス・スコトゥス・オッカムら主要なスコラ学者がいずれも『命題集註解』を残した。中世神学の共通基盤を作った教科書であり、ロンバルドゥス自身は「命題集の師(Magister Sententiarum)」と呼ばれた。

【なぜ今読むか】完訳邦訳はないが、ドゥンス・スコトゥスの命題註解の部分訳など註解書を通じて間接的に触れることができる。スコラ学の知的共同体の姿を理解するための鍵となる文献である。

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