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孤独な散歩者の夢想

こどくなさんぽしゃのむそう

ジャン=ジャック・ルソー·近代

迫害から逃れた晩年のルソーが綴った10篇の散歩随想

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文学哲学

この著作について

ジャン=ジャック・ルソーが最晩年の1776〜78年にかけて書き継ぎ、未完のまま遺された随想集。没後の1782年に公刊され、ルソー文学の到達点にして近代自伝文学の古典の一つとされる、透明で静謐な散文詩的テクストである。

【内容】

「散歩」と題された全10篇からなる。かつてエミール社会契約論でヨーロッパ中の教会・政府・知識人から迫害を受けた老ルソーが、パリ郊外の小径を歩きながら、自分自身との和解、若き日の回想、植物採集への没頭、孤独のなかでの幸福、死への準備などを綴る。以前の自伝的著作で示された自己弁護の激情は退き、ただ「現在の純粋な感覚」のなかに生きようとする瞑想的な文体が全篇を支配する。

【影響と意義】

ロマン派の先駆として、ワーズワース、コールリッジ、ソロー、プルーストに直接的影響を残した。特に第5散歩「サン・ピエール島での滞在」は、自然と自己が溶け合う瞬間の描写として、ヨーロッパ散文の頂点と評される。

【なぜ今読むか】

社会からの評価や承認から離れて、ただ歩くこと・感じることの価値を言葉にした稀有なテクスト。SNS疲れの時代にこそ沁みる。

著者

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