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『プロティノス全集』
ぷろてぃのすぜんしゅう
プロティノス(田中美知太郎監修/水地宗明・田之頭安彦訳)·現代
『エンネアデス』の本邦初の本格的全訳
哲学
この著作について
『エンネアデス』の本邦初の本格的な全訳である。田中美知太郎監修、水地宗明・田之頭安彦訳で、本巻4冊と別巻からなる全5冊構成として中央公論社から1986年から1988年にかけて刊行された。
【内容】
本巻にはプロティノスが残した54篇の論考がポルピュリオスの編集順に配される。各篇には詳細な訳注が付され、難解なギリシア語原文の哲学的含意が日本語で読者に伝わるよう工夫されている。別巻にはポルピュリオス『プロティノスの生涯と著作の順序について』が併収され、プロティノスの実像と『エンネアデス』編纂の経緯が明らかにされる。一者からの流出論、知性と魂の階層、観想による還帰といった新プラトン主義の核心が、邦訳でたどれる稀有な機会を提供する。
【影響と意義】
本全集の刊行により、日本における新プラトン主義研究、後期古代哲学研究は一気に基盤が整った。アウグスティヌス研究、中世神秘主義研究、ルネサンス哲学研究の前提として、いまなお参照され続けている。
【なぜ今読むか】
物質主義と効率優先の時代に、内面の観想を最高の生のあり方として位置づけたプロティノスの思想は、対極からの照明として価値を増している。原典にあたるための信頼できる手がかりとなる。
著者
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