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哲学者の書

てつがくしゃのしょ

ニーチェ·近代

初期ニーチェの真理批判が結晶した草稿群

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哲学

この著作について

ニーチェが1872〜75年にかけて、次の主著となるべきものを構想しながら書き継いだ草稿群の総称。生前は未完のまま残り、20世紀に入ってから遺稿全集の一部として編纂・公刊された、いわゆる「遺された哲学者の書」である。

【内容】

中心となるのは1873年の論考「道徳外の意味における真理と虚偽について」で、概念・論理・真理がそもそも人間の生物学的必要から生まれた比喩の凝固物にすぎないとする徹底した真理批判を展開する。あわせて「ギリシアの悲劇時代における哲学」「学者について」などの草稿群を含み、初期ニーチェがソクラテス以前の哲学者たちから汲み取ろうとした思想の原型を示す。

【影響と意義】

本書の真理観はハイデガーデリダフーコー、ロールティらポスト構造主義的真理批判の直接的源泉となった。概念と比喩、言語と力、解釈と存在をめぐる20世紀末の議論のほとんどが、この草稿群を出発点としている。

【なぜ今読むか】

体系化されていないがゆえに、ニーチェの思考が生まれつつある現場に立ち会える。ツァラトゥストラはこう語った以降の完成された箴言からは逆算できない粗さと勢いが魅力である。

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