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明六雑誌

めいろくざっし

明六社(編)/山室信一・中野目徹校注·近代

明治啓蒙思想の中心舞台となった機関誌

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哲学

この著作について

1874年に創刊され翌1875年に停刊した明六社の機関誌である。全43号、論文154篇を掲載し、明治啓蒙思想の中心的な舞台となった。現代では岩波文庫の山室信一・中野目徹校注版(上1999年、中2008年、下2009年)で全篇を読むことができる。

【内容】

森有礼《もりありのり》を発起人とする明六社は、福澤諭吉西周《にしあまね》、加藤弘之《かとうひろゆき》、津田真道、中村正直、西村茂樹ら欧米の学知に通じた知識人を集めた結社であった。誌面では政治制度、経済、宗教、男女平等、国語改革、死刑廃止論、開化の段階論など多岐にわたる主題が論じられ、互いに反論を重ねる開かれた議論の場が形成された。讒謗律・新聞紙条例による言論統制を契機に停刊したが、わずか1年半で日本における近代的公共圏のひな型を示した。

【影響と意義】

本誌は近代日本における学術用語の翻訳と公共的議論の出発点であり、丸山眞男《まるやままさお》以降の思想史研究で繰り返し参照されてきた。

【なぜ今読むか】

意見の対立を恐れず誌上で論じ合う姿勢は、SNS時代の言論のあり方を考えるうえで示唆に富む。校注版により当時の文脈も把握しやすい。

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