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『ライプニッツ術:モナドは世界を編集する』
らいぷにっつじゅつ:もなどはせかいをへんしゅうする
佐々木能章·現代
ライプニッツの多面的思索を「編集」の視点から読み解く独創的評伝
哲学入門
この著作について
哲学者・佐々木能章(ささきよしあき、東京女子大学)が2002年に工作舎から刊行したライプニッツ論。副題「モナドは世界を編集する」が示すとおり、ライプニッツの哲学・数学・法学・外交・言語計画を横断する営みを、「編集」という鍵概念で一望する独創的な試みである。
【内容】
本書はライプニッツを断片と統合の思想家として読み直す。モナドは孤立した形而上学的原子ではなく、無数の部分を内部で組み替え続ける編集的単位として描かれる。宮廷顧問・図書館長・歴史編纂者・科学アカデミーの設計者として働きながら、普遍記号法・普遍言語・中国思想との対話・ヨーロッパ統合の構想といった多面的な営みを並走させたライプニッツの生涯が、この「編集術」の延長として読み解かれる。『モナドロジー』『弁神論』『人間知性新論』を相互に編み合わせる佐々木独自の読解スタイルが全編を貫く。
【影響と意義】
山本信・下村寅太郎以来の日本のライプニッツ研究を、編集的視点から現代に接続した意欲作として読み継がれている。著者はほかに岩波書店『ライプニッツ著作集』(ライプニッツ研究会共編)の翻訳・編集にも深く関わり、日本におけるライプニッツ受容の中心的役割を果たしてきた。
【なぜ今読むか】
学問分野の壁が高くなる現代において、知の総合を「編集」として具体的に実践したライプニッツの姿勢は、改めて模範的に映る。
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