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法然《ほうねん》入門

ほうねんにゅうもん

阿満利麿《あまとしまろ》·現代

専修念仏思想を平易に説く現代の入門書

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哲学宗教

この著作について

宗教学者阿満利麿《あままとしまろ》による、法然思想の決定的入門書。ちくま新書の一冊として2011年に刊行され、専修念仏の核心を現代の言葉で解き明かす。

【内容】

中軸に据えられるのは法然の主著選択本願念仏集冒頭の一句「往生之業念仏為先」である。著者はこの宣言の意味を歴史的背景と教義の両面から丁寧に展開し、法然がなぜ諸行を捨てて念仏一行に絞り込んだのか、その内的必然性を解き明かす。比叡山での修学から土佐配流に至る生涯、源信との関係、善導からの影響、当時の貴族仏教との緊張関係も具体的に描かれる。前著親鸞《しんらん》と対をなし、両師を一体として捉える視座が貫かれている。

【影響と意義】

通俗化された法然像を退け、思想家としての法然を正面から論じた点で画期的である。新書という形式ながら、専門研究の蓄積を踏まえた密度の高い議論を展開し、研究者と一般読者の双方に読み継がれている。

【なぜ今読むか】

法然は親鸞の影に隠れがちだが、本書を読むと、日本仏教の地殻変動を起こした思想家としての姿が鮮やかに立ち上がる。信仰の選択と決断という主題は宗教を超えて現代人に響く。

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