性
『性の歴史』
せいのれきし
フーコー·現代
性を軸に近代権力を分析したフーコー晩年の大著
哲学社会
この著作について
ミシェル・フーコーが晩年に取り組んだ全4巻の大著(1976年第1巻、死後の1984年第2・3巻刊行、第4巻は2018年遺稿として公刊)。
【内容】
第1巻『知への意志』でフーコーは「性は近代において抑圧されていたのではなく、むしろ語られ、分類され、管理される対象となった」と主張。告白・医学・心理学・統計といった装置を通じて、性は個人のアイデンティティの核として構築されたと論じる。第2巻『快楽の活用』と第3巻『自己への配慮』では古代ギリシア・ローマの性倫理を検討し、「自己への関係」としての倫理の系譜を辿る。権力/知/主体の関係を徹底的に分析する。
【影響と意義】
本書は現代のジェンダー研究、クィア理論、バイオポリティクス論、セクシュアリティ研究の基礎文献となった。ジュディス・バトラー、アガンベン、ロージ・ブライドッティらの思想に決定的影響を与え、20世紀後半の人文社会科学の方向性を変えた。
【なぜ今読むか】
ジェンダーやセクシュアリティをめぐる現代の議論は、本書の枠組みなしには理解できない。権力が自分の欲望をどう形作っているかを問い直す鋭い視座を与える。
著者
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