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『ヘーゲルとその時代』
へーげるとそのじだい
権左武志·現代
フランス革命以後の歴史的文脈からヘーゲル哲学の形成を辿る入門的研究書。
哲学
この著作について
北海道大学の政治思想史家、権左武志による2013年の岩波新書。ヘーゲル哲学を抽象的な体系としてではなく、フランス革命以後の激動するヨーロッパという歴史的文脈に位置づけて読み解こうとする入門的研究書である。
【内容】
青年期の神学的著作から、イェーナ期の『精神現象学』、ベルリン期の『法の哲学』『歴史哲学講義』に至るまで、ヘーゲルの思索の歩みをその時代との対話として描き直す。革命と反動、ナポレオン戦争、ドイツ・ナショナリズムの勃興といった出来事が、いかに弁証法的思考を鍛え、国家論や歴史哲学の枠組みを形作っていったかを丁寧に追跡する。
【影響と意義】
岩波新書の体裁ながら、近年のヘーゲル研究の成果を踏まえた本格的な書として、研究者からも一般読者からも参照される定番入門書となった。難解とされるヘーゲル哲学を、その出発点である歴史的問題関心から読み直す視角を広めた点に意義がある。
【なぜ今読むか】
民主主義と国家、自由と共同体の関係を再び問い直す現代において、近代の根本問題と格闘したヘーゲルの思索は、なお参照に値する。本書はその最良の入口となる。
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