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京都学派の哲学

きょうとがくはのてつがく

藤田正勝《ふじたまさかつ》·現代

西田・田辺・西谷の関係を含む京都学派の概観

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哲学入門

この著作について

京都大学の日本哲学史研究者・藤田正勝《ふじたまさかつ》が、京都学派の主要な哲学者たちの仕事を体系的に紹介する入門書。

【内容】

本書は西田幾多郎《にしだきたろう》を出発点に、善の研究における純粋経験《じゅんすいけいけん》、後期の「場所」と「絶対無《ぜったいむ》」、「行為的直観」といった概念の展開を整理する。続いて、西田の弟子でありつつ独自の「種の論理」を展開した田辺元《たなべはじめ》、戦時期の彼の苦悩と懺悔道としての哲学への転回が論じられる。さらに、「ニヒリズムの超克《ちょうこく》」を主題に宗教哲学を展開した西谷啓治《にしたにけいじ》、久松真一《ひさまつしんいち》、上田閑照《うえだしずてる》の仕事が取り上げられ、京都学派という集合名が指し示す多声的な哲学の世界が浮かび上がる。戦争責任をめぐる問題にも冷静に触れられる。

【影響と意義】

日本哲学を学ぶ読者にとって、京都学派の見取り図を得るための信頼できる入門書として広く参照されている。著者の『哲学のヒント』『日本文化をよむ』などとともに、日本哲学研究の一般向け普及に大きく貢献している。

【なぜ今読むか】

西洋哲学の輸入ではなく、仏教と禅の伝統のなかで育った日本独自の哲学の営みを知ることは、グローバル化の時代に自国の思想的資源を再評価する手がかりとなる。

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